洋書で英語学習 村上春樹を英語で読む意外なメリット

最近は読まなくなりましたが、私、高校3年の冬から30歳頃までは小説ばかり読んでました。大学生の時など、出かける時は常にジーンズのポケットに文庫本が入ってました。好きな作家はたくさんいましたが、一番ハマったのが村上春樹。彼の一番有名な小説「ノルウェイの森」は私が高校3年生の時の作品なのです。

時は流れて37歳の春、私は英語の勉強を開始しました。しかし、リーディングの勉強はほとんどしたことがありません。IELTSも受験勉強の遺産で何とか凌ぎました。そんな中、唯一やったのが村上春樹の小説を英語版で読むこと。

いま日本の実家にいるので、数冊写真におさめてみました。私は旅先(主にビーチ)で本を読んで、その場に置いてくる主義なのであまり残っていませんが。

では、ここで村上春樹の英語版を読むことのメリットを、独断と偏見で書いていきます。

1. 洋書より分かりやすい

私は洋書(小説)も数冊読んだことがありますが、やはり日本の小説の方が読みやすいです。色々な要因はあるのでしょうが、日本の常識のままで読めるので理解が早いのでしょう。アメリカの小説なんて読んで見ると、固有名詞が読めないとかちょっとしたことでつかえたりします。

また、一度日本語版で読んでおくと更に早く読めます。当然、一度読んだくらいでは細かい内容は覚えていないのですが、ざっくりでも背景の知識があると全然違うものです。

2. 内容が面白い 

この点は、もうこれ以上言葉は要りませんね。内容に興味が持てれば、英語が多少難しくても結構読めるものです。1時間くらい一気読みできますよ。そして、それってすっごく英語の勉強になります!

3. 村上春樹繋がりで外国人の友人ができる

これは、私の授業でもよくお話しすることなのですが、私は村上春樹ファンというだけで、3人の外国人と意気投合したことがあります。アメリカ人2名と台湾人1名です。

どの作品が良いとか、どの登場人物が好きだとかで、ベロンベロンに酔っ払って呂律が回らない中熱く語り合ったこともあります。

結局、国籍に関係なく友達ができるかどうかって、共通の関心事があるかどうかなんです。そして、それを語れる共通言語が少しでも話せればなんとかなります。

私はセブ英語倶楽部に来られたお客様(生徒さん)に、下記の英語名を調べて覚えておくことを強く勧めています。

・好きな国や都市の英語名
・好きな映画や俳優の英語名
・好きな本の英語タイトル 等

これらを覚えておくことは、小難しい単語をたくさん覚えるよりも遥かに大切です。話のキッカケになってくれるのですから。この記事を読んでいる方の中にも、外国人と話していて、例えば英語のタイトルを英語で言えなくて悔しい思いをした人が必ずいると思うのです。

実は、私はそんな悔しい思いをしたことのある一人です。ですから、英語学習者の先輩として皆さんにアドバイスしたいと思い、この記事を書いているのです。

下記は、イギリス留学時に勉強の息抜用に買った『1Q84』です。

家の近くのこじんまりした本屋で半額で売られていました。内容的にはちょっとカルトな感じのする作品ですが、下記のような素敵な言葉がたくさん詰まっています。

“If you can love someone with your whole heart, even one person, then there’s salvation in life. Even if you can’t get together with that person.”

“Even if we could turn back, we’d probably never end up where we started.”

“I’m tired of living unable to love anyone. I don’t have a single friend – not one. And, worst of all, I can’t even love myself. Why is that? Why can’t I love myself? It’s because I can’t love anyone else. A person learns how to love himself through the simple acts of loving and being loved by someone else. Do you understand what I am saying? A person who is incapable of loving another cannot properly love himself.”

英語の勉強って、工夫次第で楽しくできるものです。皆さんの参考になれば幸いです。私も久々に読んでみようと思います。私の一番のお気に入りは『Dance Dance Dance』です。