【英国MBA体験記②】エッセイ地獄と多国籍チーム戦:1年で英語力が爆伸びした理由とは?
◆MBA=エッセイとの果てなき戦い
ここからが本番。MBAの実態を一言で表すなら「エッセイとの戦い」です。とにかく、課題(アサインメント)が途切れない。まるで、息継ぎなしの長距離レースです。
課されたモジュールは以下の通り:
- Effective Leadership
- Organizations in Global Context
- Contemporary Marketing
- Quality & Operations Management
- Strategy
- Assessing Long Term Value Creation
- Project Management
- Application
短いものでも1500ワード。長いもので5000ワード。参考までにIELTSのTask2でも250ワード程度ですから、桁違いのボリュームです。
◆引用こそ命。読む、読む、ひたすら読む!
高得点を狙うために必要なことはただ一つ。文献を読み倒すこと。
欧米の大学では、エッセイの中に「自分が読んだ証拠=引用」が求められます。リストだけ並べてもダメ。本文内でバシバシ引用することが評価につながる。
“Reading is essential for those who seek to rise above the ordinary.”
(凡庸を超えようとする者にとって、読書は不可欠だ)– Jim Rohn
僕はもう、覚悟を決めて読みまくりました。1日100ページ読めるようになったのは、その副産物。スキミング・スキャニングといった速読技術も自然と身につきました。
目安としては「100ワードにつき1文献」。つまり5000ワードなら50文献。リーディング:ライティング=7:3。この比率はリアルです。
◆英語力が爆上がりした“地獄のグループワーク”
そして、最大の難関がグループ・ワーク。多国籍チームで、1つのエッセイやプレゼンを仕上げる。
これが本当に大変で、各国の価値観も文化も働き方も違う。だからこそ、議論は真剣そのもの。リスニング力とスピーキング力が一気に鍛えられるのも納得です。
僕は「他人に振り回されたくない性格」なので、いつも自然とリーダー役に。締め切り前はメンバーに自分のパートを毎晩送らせ、早朝6時から僕がチェック→調整→指示出しというハードスケジュール。
でも、それが功を奏し、どの課題も高評価。チームメンバーからも「君と組んでよかった」と言われました。
ちなみに、MBAのプレゼンは、日本のビジネス現場のプレゼン経験者にとっては余裕です。英語であることを除けば、構成・内容は比較的シンプル。
◆修士論文は自由の象徴だった
3学期はDissertation(修士論文)。ここで初めて、他人の面倒を見なくていい。これがもう、楽で楽で(笑)。
60文献ほど読み込み、7月末には15000ワードを一気に書き上げました。イギリス人の知人に校正(Proofreading)を依頼し、提出前には欧州旅行へ。
帰国後、一番乗りで提出。評価はDistinctionには届かず66点でしたが、満足のいく出来でした。